Symphony Studio のファームウェアを強制的に書き換える

Symphony Studio のファームウェアを強制的に書き換える


Warning
本手順はApogee Control 2のシステム上のファイルを一部ご自身で書き換える手順となります。
もし不安な点がある場合は、本手順をお試しいただく前に弊社までお問い合わせください。

稀ではありますが、トラブルの解消にSymphony Studioのファームウェアを再フラッシュする必要がある場合があります。
通常、ファームウェアのアップデートはApogee Control 2 / Symphony Studioのアップデートパッケージに含まれているため、スタンドアロンのファームウェアアップデータアプリケーションはインストールされず、通常のアップデートの一部として実行されます。
Apogee サポート等から Symphony Studio のファームウェアを再書き込みするように指示された場合は、下記手順に沿ってご対応ください。

Alert
この操作によって、本体ファームウェアのバージョンが変更されるわけではありません。
これは、問題が発生した場合に既存のファームウェアを更新・再変更するためだけに用いてください。

Apogee Control 2 設定ファイルを変更する

SymphonyStudioVersion.txt を移動する

まず、 PC 上のSymphonyStudioVersion.txtファイルの内容を、現在インストールされているファームウェアのバージョンよりも高いバージョン番号に変更します。
ただし変更するテキストファイルはシステム領域に配置されているため、そのままの状態では変更できません。そのため、別階層へコピーして編集を行います。

SymphonyStudioVersion.txtファイルは、下記階層に設置されております。

Windows: C:\Program Files\Apogee\SymphonyStudioVersion.txt
macOS: Macintosh HD/Library/Application Support/Apogee/Firmware/SymphonyStudioVersion.txt

このファイルを、デスクトップなど変更が可能なフォルダへドラッグ&ドロップなどでコピーを行ってください。

SymphonyStudioVersion.txt を変更する

コピーしたSymphonyStudioVersion.txtファイルを開きます。
Alert
コピー元ファイルを開かないようご留意ください。
※画像はあくまで例であり、お使いのバージョンとは異なる場合があります。

最後の数字を少なくとも1つ大きい数字に変更し、テキストファイルを保存します。(例:0.0.35 → 0.0.36 に変更

コピー元ファイルを削除し、変更したSymphonyStudioVersion.txtファイルをドラッグ&ドロップで置き換えます
iCloud Drive/OneDrive でデスクトップをバックアップしている場合
デスクトップをiCloud/OneDriveにバックアップするように設定している場合は、「iCloud Driveから「SymphonyStudioVersion.txt」を削除してもよろしいですか?」という警告が表示されますが、「移動(Move)」をクリックしてください。
Alert
デスクトップをバックアップするように設定していない場合は、この警告は表示されません

iCloud Driveでバックアップを行っている場合は、このようなメッセージが表示されます。

 お使いのアカウントのパスワードを入力し、ファイルを置き換えたら次の手順に移ります。


2. ファームウェアアップデートプロセス を実行させる

ファームウェアアップデートのプロセスは、単独のアップデータが実装されていないため上記のみでは実行されません。
バックグラウンドプロセスを含めたアプリケーションの再起動が必要となります。以下の作業はユニットを接続したまま行ってください。

Apogee Glue を再起動する

Apogee Control 2はApogee Glue と連携して動作を行うため、まずこちらのプロセスを再起動します。
Apogee Glue については下記ページをご参照ください。



Windows の場合
a. タスクバーを右クリックし、タスクマネージャを起動します。

b. "詳細"タブを開き、「Apogee」と検索します。


c. "ApogeeGlue.exe"を右クリックし、"タスクの終了"をクリックします。


macOS の場合
a. Finderでアプリケーションフォルダを開き、その"ユーティリティ"フォルダ内にあるアクティビティモニタを起動します

b. "CPU"タブを開き、検索欄で「Apogee」と検索します。
ApogeeGlueが表示されたら選択し、ウィンドウ上部にある✕ボタンをクリックしてください

c. メッセージが表示されたら強制終了(Force Quit)を選択、実行してください

 Apogee Glue は終了させると自動的に再起動するため、まずはプロセスを終了させてください。

ファームウェアを更新する

Apogee Glueを終了させると、ユニットが接続されている場合はApogee Glueが自動的に再起動します。
それと合わせてファームウェアバージョンを上記で書き換えたバージョンとして認識するため、"New firmware is available"と表示されます。
上記手順1で最新バージョンを0.0.36 と変更したため、こちらを"Firmware version"として表示しています。

"Update"をクリックし、進行度が100%になるまでお待ちください。

100%に到達したら下記メッセージが表示され、ファームウェアを本体に転送するプロセスが自動的にスタートします。

転送プロセスはPCではなくSymphony Studio本体のフロントパネルに表示されます。
こちらが完了するまでしばらくお待ちください。
このプロセスが完了すると、Symphony Studio は自動的にシャットダウンします。

ファームウェアが正常に書き込み直されると、自動的にユニット本体がシャットダウンします。
終了後、電源ボタンを押し本体を再起動させてください。

3. 変更した設定ファイルを元に戻す

正常に書き込みか完了し本体を再起動すると、改めてApogee Control 2がファームウェアの更新を求めます。
これはApogee Control 2の設定を変更したことによるため、ファームウェアバージョンの記載を元に戻す必要があります。

Warning
この段階のままApogee Control 2を放置すると、Symphony Desktopの電源を入れ直すか再接続するたびに"New firmware is available"というメッセージが表示されます。これは設定ファイルの記載上では適正な動作であり、元の状態に戻すには以下の手順が必要となります。

手順1. で確認した SymphonyStudioVersion.txtファイル の設置されているフォルダへアクセスします。

Windows: C:\Program Files\Apogee\SymphonyStudioVersion.txt
macOS: Macintosh HD/Library/Application Support/Apogee/Firmware/SymphonyStudioVersion.txt

このファイルを、デスクトップなど変更が可能なフォルダへドラッグ&ドロップなどでコピーを行い、記載されているバージョンを元に戻します。
0.0.35 から 0.0.36 に変更した場合は、0.0.35 に改めて書き直してください。

コピー元ファイルを削除し、再度変更したSymphonyStudioVersion.txtファイルをドラッグ&ドロップで置き換えてください。
これでApogee Control 2の設定がもとに戻るため、再度Apogee Glue を再起動させてください。

 Apogee Glue は終了させると自動的に再起動するため、まずはプロセスを終了させてください。

Windows の場合
a. タスクバーを右クリックし、タスクマネージャを起動します。

b. "詳細"タブを開き、「Apogee」と検索します。


c. "ApogeeGlue.exe"を右クリックし、"タスクの終了"をクリックします。


macOS の場合
a. Finderでアプリケーションフォルダを開き、その"ユーティリティ"フォルダ内にあるアクティビティモニタを起動します

b. "CPU"タブを開き、検索欄で「Apogee」と検索します。
ApogeeGlueが表示されたら選択し、ウィンドウ上部にある✕ボタンをクリックしてください

c. メッセージが表示されたら強制終了(Force Quit)を選択、実行してください


Apogee Glue が再起動されたらApogee Control 2を起動し、適正に動作するかをご確認ください。


参考元記事:
Symphony Studio firmware Update flash




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