eMotion LV1 Classic コンソールでMIDIを使用してシーン変更をトリガーする

eMotion LV1 Classic コンソールでMIDIを使用してシーン変更をトリガーする

eMotion LV1 Classic コンソールは、コンピュータからMIDI Program Changeメッセージを受信し、シーンの変更をトリガーすることができます。ここでは、ネットワークを介してMIDIを転送するRTP-MIDIプロトコルを使用した設定を解説します。

以下の手順に沿ってお進めください:

Alertご注意:コンピュータやデバイスのネットワーク設定、構成についてWavesおよびメディア・インテグレーションではサポートを提供していません。設定についてはそれぞれのメーカー、デベロッパーのサポートまでご確認ください。
eMotion LV1 Classic コンソールにrtpMIDIをインストールする
  1. インターネットに接続されたコンピュータで、こちらからrtpMIDIをダウンロードします。
  2. ダウンロードしたrtpMIDISetup.zipファイルをUSBストレージデバイスにコピーします。
  3. USBストレージデバイスをeMotion LV1 Classic コンソールの使用可能なUSBポートに接続します。
  4. ミキサーで"Setup"タブに移動し、左下の"ADMIN"ボタンをクリックしてAdmin Kioskウィンドウにアクセスします。
  5. Admin Kioskで"External Drives"セクションからUSBストレージデバイスを選択します。
  6. rtpMIDISetup.zipファイルを右クリックし、"Extract All"を選んで"Extract"をクリックします。
  7. rtpMIDISetup.exeをダブルクリックします。
  1. rtpMIDIインストーラを以下の手順で進めます:
  2. "Download and install Apple™ Bonjour™"のチェックを外します。
  3. rtpMIDIのライセンス条項を読み、同意します。
  4. "Install"をクリックします。

eMotion LV1 Classic コンソールのrtpMIDIセッションを設定する
rtpMIDIがインストールされたら、Admin Kioskから起動します:
  1. ミキサーで"Setup"タブに移動し、左下の"ADMIN"ボタンをクリックしてAdmin Kioskウィンドウにアクセスします。
  2. Admin Kioskで右下の歯車アイコンをクリックして高度な管理者モードにアクセスします。
  3. "Utilities"をクリックし、rtpMIDIを選択します(数秒待つとrtpMIDIウィンドウが表示されます)。



"My Sessions"(左上)で+アイコンをクリックして新しいセッションを作成します。
"Session"(右上)で"Enabled"にチェックを入れます。
次の設定を確認します:
  1. ポートが5004に設定
  2. "Who may connect to me"が"Anyone"に設定


注意:セッションを"Enabled"にチェックマークで有効にすると、、次のメッセージが表示されることがあります:

"Bonjour service creation failed with: -65548"


このメッセージについては対処・操作は不要です。"OK"をクリックして続行します。Bonjourは自動デバイス検出にのみ必要となるため、接続が完了すれば問題なく動作します。

以上でeMotion LV1 Classic コンソールのrtpMIDIセッションで他の接続の受け入れる準備が完了しました。


コンピュータとコンソール間のネットワーク接続を確立する
コンピュータとeMotion LV1 Classic コンソールの通常のネットワークポートをイーサネットケーブルで接続します。これは、ネットワークスイッチを介するか、直接イーサネット接続で行うことができます。


注意

  • コンピュータをSoundGridポートに接続しないでください。
  • USB-to-Ethernetアダプタを使用して内蔵のネットワークポートの代わりに使用することも可能です。その場合、必ずコンソールの背面のUSB 3.0ポート(青いポート)に接続してください。

静的IPを設定しデバイス間の接続を確立する

eMotion LV1 Classic コンソールでの設定:

  1. ミキサーで"Setup"タブに移動し、左下の"ADMIN"ボタンをクリックしてAdmin Kioskウィンドウにアクセスします。
  2. Admin Kioskで右下の歯車アイコンをクリックして高度な管理者モードにアクセスします。
  3. "Troubleshoot"に移動し、"Network Ports"をクリックします。


  • "Network Connections"ウィンドウで、ネットワークポートのNIC(ネットワークインターフェースコントローラー)が有効になっていることを確認します。SoundGridポートのNICは選択しないでください。
  • ネットワークポートのNICを右クリックし、"Properties"をクリックします。



  • IPv4設定をダブルクリックします。
    "Use the following IP addresses"にチェックを入れ、次のように設定します:
    1. IPアドレス:192.168.1.1
    2. サブネットマスク:255.255.255.0
    3. デフォルトゲートウェイは空欄にします。
    「OK」をクリックして設定を完了します。

    コンピュータでの設定(MIDI PCメッセージを送信したいコンピュータ):

    Windows:

    1. ネットワークアダプタ設定を開き、該当するNICのIPv4設定に移動します。
    2. "Use the following IP addresses"にチェックを入れ、次のように設定します:
      • IPアドレス:192.168.1.2
      • サブネットマスク:255.255.255.0
      • デフォルトゲートウェイ: 空欄
    3. "OK"をクリックします。

    macOS:

    1. macOSのシステム設定で"ネットワーク設定"を開きます。
    2. 該当するNICを選択し、"詳細"をクリックしてTCP/IP設定に移動します。
    3. IPV4設定を"手動"に設定します。
    4. 次のように設定します:
      • IPアドレス:192.168.1.2
      • サブネットマスク:255.255.255.0
      • ルーターはデフォルトのIPを使用します。
    5. "OK"をクリックします。



    注意:デバイスがルーター経由でDHCPに接続されている場合、IPアドレスは自動的に割り当てられます。しかし、IPアドレスが時間とともに変わらないように、静的IP構成を使用することをお勧めします。
    コンピュータでrtpMIDIセッションを設定する

    Windows:

    1. こちらのサイトからrtpMIDIをダウンロード、インストールしてパソコンで実行します。
    2. "My Sessions"(左上)で + アイコンをクリックして新しいセッションを作成します。
    3. "Sessions"(右上)で"Enabled"にチェックを入れます。
    4. Live Routingドロップダウンメニューから適切なMIDIドライバーを選択します。設定によって以下のいずれかを選択できます:
      1. LoopMIDIなどの仮想MIDIドライバーをインストールし、アプリケーションからrtpMIDIセッションにMIDIデータをルーティングする。
      2. 接続された物理デバイスの物理MIDIデバイスドライバーを介してrtpMIDIセッションにMIDIを送信する。
    5. 物理MIDIデバイスからではなくアプリケーションからMIDIメッセージを送信する場合、アプリケーションのMIDI OUT設定で正しいMIDIドライバーを割り当てていることを確認してください。
    6. rtpMIDIの"Directory"で + アイコン(左下)をクリックして接続を確立します。
    7. "Add Remote Peer"ウィンドウで下記を設定します:
      1. "Name":希望する名前を入力します(例:Classic)
      2. "Hostname / IP-Address"にeMotion LV1 Classic ConsoleのIPアドレスを入力します。例:192.168.1.1
      3. "Port"に5004と入力します
      4. OKをクリックします
    8. "Directory"で作成したリモートピア接続(例:Classic)を選択し、"Connect"をクリックします。- この操作の前に、コンソール側でrtpMIDIが既に実行されていることを推奨します。


    macOS:

  • Spotlight(右上)をクリックし、Audio MIDI Setupを検索してアクセスします。
  • IAC Driver(macOSの仮想MIDIドライバー)を有効にします:
    1. MIDI Studioウィンドウで、IAC Driverをダブルクリックします。
    2. Propertiesウィンドウで、Device is onlineを選択してドライバーを有効にします。
    3. MIDIポートを下記手順で設定します:
      1. アイコン(左下)をクリックしてポートを追加します。
      2. リスト内のバスをダブルクリックし任意で新しい名前を設定します。
      3. 適用をクリックします。

  • MIDI Network Setupを下記手順で設定します:
    1. MIDI Studioウィンドウで、Globe Icon(右上)をクリックしてMIDI network Setupを開きます。
    2. "My Sessions"(左上)で + アイコンをクリックしてセッションを作成します。
    3. "My Sessions"(右上)で作成したセッションにチェックを入れます。
    4. Live Routingドロップダウンメニューから適切なMIDIドライバーを選択します。設定によって以下のいずれかを選択できます:
      1. 作成したIAC Driver。
      2. 物理MIDIデバイスドライバー(接続された物理デバイスからrtpMIDIセッションにMIDIを送信する場合)。

  • アプリケーションからMIDIメッセージを送信する場合(物理MIDIデバイスからではなく)、アプリケーションのMIDI OUT設定で正しいMIDIドライバーを割り当てていることを確認してください。
  • "Directory"で + アイコン(左下)をクリックします。
  • "Add Remote Peer"ウィンドウで:
    1. "Name":希望する名前を入力します(例:Classic)
    2. "Hostname / IP-Address"にeMotion LV1 Classic ConsoleのIPアドレスを入力します。例:192.168.1.1
    3. "Port"に5004と入力します
    4. OKをクリックします

  • "Directory"で作成したリモートピア接続(例:Classic)を選択し、"Connect"をクリックします。- 必須ではありませんが、事前にコンソール側でrtpMIDIが既に実行しておくと良いでしょう。



    接続が正常に確立されたことを確認する
    eMotion LV1 Classic コンソールでrtpMIDIにアクセスします。
    コンピュータが”Participants”リストに表示されます。


    これでコンピュータとeMotion LV1 Classic コンソール間での接続が確立されたことを確認できます。
    eMotion LV1 Classic コンソールでMIDI接続を確立する
    eMotion LV1で "SETUP" > "System Inventory" ページに移動します。
    "Controls" セクションで空のスロットに移動し、ドロップダウンメニューアイコンをクリックしてMIDIを選択します。



    歯車アイコンをクリックしてMIDIウィンドウを開きます。



    MIDI入力ドロップダウンメニューからrtpMIDIセッションのMIDIドライバを選択します。
    "Follow Program Change Messages"にチェックを入れます。



    eMotion LV1の"SHOW" > "Scenes"ページでシーンを作成します。
    コンピュータでMIDIメッセージを送信するアプリケーションまたはデバイスで、以下の形式でProgram Changeメッセージを送信するように設定します。

    eMotion LV1はMIDI Program Changeメッセージに応じてシーン変更をトリガーします:
    • 第一バンク(Scenes 1〜128): Bank: 0、プログラムチェンジ: 0〜127
    • 第二バンク(Scenes 129〜256): Bank: 1、プログラムチェンジ: 0〜127

    例:

    • Scenes 1をトリガーするには: Bank: 0、プログラムチェンジ: 0
    • Scenes 129をトリガーするには: Bank: 1、プログラムチェンジ: 0
    参照元情報
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