Audient ORIA MiniでSoundID Referenceプロファイルを適用する

Audient ORIA MiniでSoundID Referenceプロファイルを適用する

2025年10月より、SonarworksからORIA Mini Room Correction Add-on powered by Sonarworks® が発売開始となりました。これにより Audient社ORIA MinにてSoundID Referenceのキャリブレーションを適用することができます。

ここでは、ORIA mini Monitor Correction powered by Sonarworks® の導入手順について解説します。

動作環境

ハードウェア

  1. ORIA Mini Hardware / ORIA Mini Room Correction System
  2. Sonarworks MREF Measurement Microphone
Info
本製品のご利用では、プロファイルの作成についてORIA Miniに付属する専用マイク(Sonarworks MREF Measurement Microphone)のご利用を推奨しております。
通常製品のご利用のため同社より販売されている測定用マイク(XREF20 Calibrated Measurement Microphone)とは異なることをご留意ください。
こちらと提供されるキャリブレーション・プロファイルを組み合わせることにより精度を保証する仕組みであるため、サードパーティ製マイクでのご利用は測定への性能を保証いたしかねることをご了承ください。

製品ライセンス・ソフトウェア

  1. ORIA Control ソフトウェア v1.3.3以降
  2.  "ORIA Mini Room Correction Add-on" 製品ライセンス:
    1. ORIA Mini ハードウェア1台に対して1ライセンスが必要です。複数台をご利用の際は、台数分のAdd-onが必要であることを予めご留意ください。
  3. SoundID Reference 製品ライセンス
    1. for Speakers and Headphones ライセンス: スピーカー出力(ステレオ、ベースマネージメント)のプロファイルが設定可能となります。
    2. for Multichannel ライセンス: スピーカー出力 (ステレオ、ベースマネージメント)のプロファイルが設定可能となります。
  1. macOS Big Sur 以降 / Windows 10, 11

インストール、アクティベート

下記手順で製品ライセンスの登録とインストール、アクティベーションを行なってください。

1. ORIA Control ソフトウェアのインストール


下記よりORIA Control ソフトウェアをダウンロード、インストールします。

2. Sound ID Reference、ORIA Mini Room Correction Add-onの登録、アクティベート


ORIA Mini Room Correction Add-onのご利用にはSoundID Referenceの製品ライセンスが必要となります。
お済みでない場合は、下記手順でSoundID ReferenceおよびORIA Mini Room Correction Add-onライセンスを登録します。登録完了後、SoundID Referenceのインストールまで完了してください

ご注意:両方のライセンス(SoundID ReferenceベースライセンスとORIA Mini Add-onライセンス)は、同一アカウントに登録する必要があります。


登録、インストールを完了後、アカウント内の各製品ライセンスをアクティベートします。
  1. SoundID Reference ライセンスに移動し、Activate on this device. をクリックします。
  1. ORIA Mini Room Correction Add-on ライセンスに移動し、Activate on this device. をクリックします。



ライセンスをアクティベートを実行するとSoundID Reference のアプリケーションの起動を求められるため、こちらをクリックします。



アプリケーション起動後、設定メニュー > "License & version info" からアクティベーションをご確認ください。


プロファイルのエクスポートと適用

プロファイルの準備

スピーカーへプロファイルを設定する場合、事前にプロファイルを測定し保存しておく必要があります。手順については、下記ページを参照してください



プロファイルのエクスポート

スピーカープロファイルは、SoundID Referenceスタンドアロンアプリ経由でエクスポートし、Audient ORIA Controlアプリに直接インポートできます。SoundID Referenceで作成されたプロファイルには、プロファイル名の横にSonarworksロゴが表示されます。

プロファイルをエクスポートするには、ORIA Miniをコンピューターに接続後、SoundID ReferenceスタンドアロンアプリとAudient ORIAアプリを起動し、以下の手順に従ってください:



1.SoundID ReferenceスタンドアロンアプリでAdd new output を追加します。
2. Select your calibration profile(キャリブレーションプロファイルを選択)をクリックし、ドロップダウンメニューからいずれかを選択します:
  1. Open an existing speaker profile(既存のスピーカープロファイルを開く)
  2. Create a new speaker profile(新しいスピーカープロファイルを作成)
3. DSP設定 を調整します(Target Mode, Listening Spot, Dry/Wet など)
4. Export preset to device(デバイスにプリセットをエクスポート) > Audient ORIA Mini > Direct transfer to ORIA Control Software.(ORIA Controlソフトウェアに直接転送)をクリックします。



5. ORIA Controlアプリを開き、プロファイルインポートプロンプトダイアログでいずれかのオプションを選択します:
  1. Create a new profile(新規プロファイル作成)
  2. Overwrite existing profile(既存プロファイルを上書き)
6. 「Preset file exported successfully(プリセットファイルのエクスポートに成功しました)」ポップアップが表示されるまで待ち、Done(完了)をクリックします。
 
エクスポートされた各チャンネルのEQカーブはロックされ、Audient ORIA Miniにエクスポート後は変更できません。

Warning
注意:ORIA Miniへの初回転送は必ず「Direct transfer to ORIA Control Software」オプションで行ってください。この手順により、デバイスのシリアルナンバーがSonarworksアカウントのアドオンライセンスと紐付けられます。完了後、以下の手順で手動PEQファイルエクスポートも利用可能になります:手動インポート用パラメトリックファイル。

手動インポート用パラメトリックファイル

プロファイルは、ORIA Controlアプリで手動インポートするために、 .bin形式のPEQファイルとしてエクスポートすることも可能です。何らかの要因で上記の自動エクスポートが機能しない場合などにご利用ください。


1. SoundID Referenceでプロファイルを読み込みます。
2. Output Panelでプリセットを選択し、Export preset to device > Audient ORIA Miniをクリックします。
3. 「Parameter file for manual import」オプションを選択してエクスポートを実行します。



4. ORIA Controlアプリを起動し、File>Import SoundID Reference profileを選択します。
5. エクスポートした.binファイルを選択し、Openをクリックしてインポートします。

注:PEQエクスポートファイルはデフォルトでSonarworks Projects/Exported Presetsディレクトリに保存されますが、エクスポート時にカスタムの保存先も指定可能です。

Mac
Macintosh HD/Users/your_username/Library/Application Support/Sonarworks/SoundID Reference/Sonarworks Projects/Exported Presets/Audient Oria Mini

Windows
C:\Users\your_username\AppData\Local\Sonarworks\SoundID Reference\Sonarworks Projects\Exported Presets\Audient Oria Mini

プロファイルの切り替えとキャリブレーションのバイパス

ハードウェア

ORIA Miniは4つのキャリブレーションプロファイルをインポートして保存でき、これらは左側のSPEKAER PROFILESセクションに追加されます。プロファイルを選択し、ここでDSPパラメータを調整できます。また、ORIA Miniの物理的なPROFILEボタンを使用して、ハードウェアに保存された4つのプロファイルを切り替え、必要なプロファイルに素早くアクセスできます:

  1. PROFILEボタンを押すと、ロード済みのプロファイルを順番に切り替えることができます。
  2. PROFILEボタンを3秒間長押しすると、DSPのバイパスをオン・オフできます。DSPがバイパスされている間ボタンが点滅します。バイパス中もプロファイルの切り替え機能は動作します。
  3. PROFILEボタンを6秒間長押しすると、ORIA Miniをスタンバイモードにします。スタンバイモードを終了するにはPROFILEボタンを押します。

ORIA Remote iOS app

プロファイルの切り替えとキャリブレーションのバイパスは、iOS用ORIA Remoteアプリからもコントロール可能です。下記リンクまたはApp Storeからダウンロードしてご利用ください。

ベースマネージメント・キャリブレーションの適用

ORIA Miniは、専用SUB出力を使用しORIAアプリで制御するサブウーファー付き2.0ステレオ構成のベースマネージメントをサポートします。この機能はSoundID Referenceインテグレーションでもサポートされています。設定手順は以下の通りです:



1. サブウーファーをORIA Miniの専用SUB出力に接続します。



2. ORIA Controlアプリを開き、SPEAKER PROFILES > 『+』(新規プロファイル保存)に移動します。
3. ROOM > SETUPセクションに移動し、両スピーカーのCROSSOVER設定を調整します:
『L』 > SPEAKER SETUP > CROSSOVER > ONをクリックし、希望のクロスオーバーポイントを設定します。
「R」をクリック > スピーカー設定 > クロスオーバー > ONをクリックし、希望のクロスオーバーポイントを設定します。



4. SoundID Reference Measure アプリを起動し、Hardware Setup(ハードウェア設定)ステップで設定を選択します:
  1. Select your speaker configuration:2.0 (Stereo)
  2. What audio device are you using?:Audient ORIA Mini
5. アプリケーションの指示に従いスピーカー測定を実行します。測定プロセスは完了まで20~30分程度要します。



6. 前述の手順(プロファイルのエクスポート)に沿ってプロファイルをエクスポートし、ORIAアプリでプロンプトが表示されたら「Overwrite existing profile(既存プロファイルを上書き)」オプションを択します(上記ステップ2で作成したプロファイル)。

注意:クロスオーバー設定を再調整する場合、キャリブレーション精度を維持するために再測定を行なってください。

参照ページ: 
Applying calibration to Audient ORIA Mini (profile export)

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