Mac: SoundGrid ネットワークで安定したレコーディング/プレイバックのために注意すべき項目
Mac OS Ventura でのアップデートによりmacOS内のネットワーク タイミングと優先度インフラストラクチャにいくつかの変更が導入され、それらがSoundGrid ドライバーのパフォーマンスに影響を及ぼしています。
結果として、Apple コンピューターにてSoundGrid ドライバーを使用レコーディング/プレイバックにおいて、断続的にオーディオがドロップアウトするケースが確認されています。Apple と Waves は、この問題の解決に向けて協力し開発を進めております。こうした影響にも関わらず、Macにて適正にレコーディング/プレイバックを行えるシステムは数多くあります。
ここでは、断続的なオーディオのドロップアウトが発生した場合に試すべき推奨事項を紹介します。
Ethernet アダプタ
macOSによる最高の優先度を確保するために、Apple社より販売されているアクセサリに加え、下記のWaves社が推奨するイーサネット > Thunderboltアダプターを使用することを強くお勧めします。
Core Audioのバッファサイズ
Apple Silicon Macの場合
DAW の設定でCore Audio のバッファ サイズを 128/256 サンプル以下に設定します。Apple Silicon ではバッファ サイズを小さくするとCPU使用率が減少する傾向にあり、オーディオタスクで CPU をより有効に活用できます。
Intel Macの場合
DAW の設定でCore Audio バッファ サイズを 512/1024 サンプルに設定します。一般的なCPUではバッファ サイズが大きいほど CPU の使用量が少なくなるため、安定した処理能力が見込まれます。
macOSの設定
Apple Silicon、Intel環境共通で、下記のmacOS機能を停止することが推奨されています。Appleサポート情報などをご参考に設定をお試しください。
- Spotlight検索機能の停止 - https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mchl1bb43b84/mac , https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mchl62db64f5/mac
- Time Machineによる自動バックアップの停止 - https://support.apple.com/ja-jp/104984
- iCloud Driveを含むiCloudの利用の停止- https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mh36834/mac
SoundGrid Network Driver のバッファサイズ
SoundGridアプリケーションのドライバーネットワークバッファーを512サンプルに設定します。安定しない場合はバッファサイズを1024サンプルに変更できますが、その分だけレイテンシーが大きくなることをご留意ください。
それぞれのアプリケーションでの設定方法は次のとおりです。
SoundGrid QRec
SuperRack SoundGrid (Setup > Inventory)
eMotion LV1 (Setup > Inventory)

- eMotion LV1 または SuperRack SoundGrid のセットアップでは、SoundGridアプリケーションを動作させるコンピュータとは別に録音/再生用のコンピューターを使用することをお勧めします。
- ノートパソコンを使用する場合は、ノートパソコンが電源に接続されており、バッテリー電源で動作していないことを確認してください。バッテリー駆動の状態では処理能力に影響が発生する場合があります。
- スリープ/休止状態を無効にし、SoundGrid アプリケーションとドライバーの処理が中断されずに動作するように設定してください。
- Wi-FiとBluetoothをオフにし、バックグラウンドで実行されている不要なプログラムをなるべく終了させてください。
- Mac のネットワーク設定で Energy Efficient Ethernet を無効にしてください。 "ネットワークの設定 > ハードウェア > 通信方式" から変更可能です。
Apple Silicon Mac での追加設定
使用している DAW が Apple Silicon アーキテクチャで完全にサポートされていることを確認してください。
可能であれば、別の DAW をテストして、動作が変化するかどうかを確認してください。
セキュリティ設定とドライバについて
Apple Silicon Mac のデフォルトのセキュリティ設定では、「ユーザー モード」ドライバーのインストールのみが許可され、カーネル拡張 (kext) ドライバーのインストールは許可されません。カーネル拡張ドライバのインストールについては、セキュリティ設定を変更する必要があります。
SoundGrid ドライバーは、「ユーザー モード」ドライバーとカーネル拡張ドライバーの両方をインストールしますが、アクティブなモードはコンピューターのセキュリティ設定によって決まります。
現在アクティブなモードを確認する方法
ドライバーがユーザー モードで実行されている場合、SoundGrid ドライバー コントロール パネルの下部にあるバージョン番号に小文字の「u」が追加されます。
参考元記事:
SoundGrid Recording/Playback Tips for Apple Computers
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