PolySWAMの演奏方法とエクスプレッションコントローラーについて

PolySWAMの演奏方法とエクスプレッションコントローラーについて

PolySWAMは、SWAM音源の演奏方法を大きく変えます。気軽に扱えるうえ、Audio Modelingのテクノロジーならではのオーガニックなライブパフォーマンスもそのまま生かせます。


PolySWAMの演奏方法

通常のモノフォニックなSWAM音源とは異なり、PolySWAMはポリフォニック楽器としてそのまま演奏できます。プリセットをロードし、MIDIキーボードに手を置いて、コードやハーモニー、独立したラインを弾くだけです。

Poly Engineが各ノートをアンサンブルの楽器にリアルタイムで割り当て、レガートのラインも自動的にたどります。キースイッチやアーティキュレーションメニューはありません。アーティキュレーションは鍵盤のタッチから生まれます。

  • スタッカートとアクセント: 素早くキレのあるタッチで弾きます。ベロシティが高いほどアタックが強くなります。
  • レガート: 柔らかいタッチでノートを重ねて弾きます。PolySWAMがメロディを認識し、滑らかなレガートトランジションで演奏します。
  • ポルタメント: 移行先のノートを低いベロシティでレガートに弾きます。ベロシティが低いほど、ポルタメントはゆっくりになります。

関連記事: PolySWAMにおけるレガートの仕組み


エクスプレッションコントローラーは必要か

はい、必要です。Expressionには、エクスプレッションペダル、モジュレーションホイール、ブレスコントローラーなどの連続的なコントロールソースが欠かせません。

PolySWAMはオーディオサンプルではなく、完全にフィジカルモデリングシンセシスで動作します。鍵盤のベロシティは各ノートのアタックを決めますが、それはサウンドの始まりにすぎません。実際の奏者に途切れない息やボウの圧力が必要なように、バーチャル楽器も、すべてのノートを持続させ、形づくり、フレージングするために連続したExpressionデータを必要とします。メインのExpressionコントローラーがないと、楽器は本来のサウンドで鳴りません。

コントローラー1つで始められます

PolySWAMは、標準的なキーボードセットアップでそのまま使えます。

  • Conductor: ボイスごとにコントローラーを用意する必要はありません。Expressionに割り当てたコントローラー1つで、アンサンブル全体のダイナミクス、管の息、ボウイングを同時にドライブできます。
    • 初期設定では、ExpressionはCC 11(エクスプレッションペダル)を受信します。
    • 代わりにモジュレーションホイール(CC 1)を使う場合は、Expressionに割り当ててください。チュートリアルページASSIGN YOUR EXPRESSIONでLEARNをクリックしてホイールを動かすか、いつでもMIDI Controller Mappingから設定できます。なお、CC 1は初期設定でMacro 1に割り当てられています。Macro 1を別のコントローラーに割り当てるか、Expressionにリンクしてください(下記参照)。
  • マクロのリンク: 各マクロにはLinkボタンがあります。リンクしたマクロはExpressionに追従するため、1つのペダルやホイールでリンクしたマクロも同時に動かせます。コントローラー1つで豊かなサウンドを得る、最も簡単な方法です。
  • Dynamic Behavior: ベロシティとExpressionの連動のしかたを選べます。Conductorのベロシティカーブ、またはMODEボタンをクリックします。
    • SWAM CLASSIC: ベロシティがアタックをコントロールし、その後はExpressionがサステインを完全にコントロールします。
    • HYBRID(初期設定): ベロシティがアタックをコントロールし、サステイン中はExpressionがサウンドを変化させつつ、ベロシティの影響も一部残します。
    • VELOCITY: ベロシティがアタックをコントロールし、設定したダイナミックレンジ内でExpressionがそれを連続的にスケーリングし直します。
    どのモードでも、サウンドの主なコントロールはExpressionです。
  • Human Touch: ダイナミクスを導いている間、エンジンがバーチャル奏者の間に自然なマイクロバリエーションを加えます。HUMAN TOUCHのPitch(音程のばらつき)とTime(アタックタイミングのばらつき)ノブで、ぴたりと揃ったアンサンブルから、壮大で美しく不完全なセクションまで調整できます。

2つ目のペダル: Polyphony Lock

2つ目のペダルがある場合は、Polyphony Lockに使うことをおすすめします。初期設定では、Polyphony Lockはソステヌートペダル(CC 66)を受信します。サステインペダル(CC 64)とは別です。ConductorのPOLY ENGINEグループにもPolyphony Lockスイッチがあります。

Polyphony Lockがオンのときは、以下のように動作します。

  • ポリフォニーが、その時点で発音しているボイス数で固定されます。例えば、3音のコードを弾いてペダルを踏むと、その後4つや5つの鍵を押してもアンサンブルは3ボイスのままです。
  • 演奏するノートは、ロックをオンにしたときに発音していた楽器だけが演奏します。アンサンブルの他の楽器は鳴り始めません。

これらの楽器が新しいノートをどう演奏するかは、タッチによって変わります。

  • レガート(ノートを重ねる): 新しいノートは発音中の楽器のいずれかが引き継ぎ、その楽器は前のノートを離れてレガートトランジションで新しいノートへ移ります(新しいノートを低いベロシティで弾くとポルタメントになります)。これにより、予測どおりのポリフォニックレガートとシームレスなポリフォニックグリッサンドが可能です。コードを弾いてペダルを踏み、次のコードへレガートで移ってください。
  • スタッカート: 通常どおりノートが切れて演奏されます。ノートがロック中の楽器にそれまでとは違うかたちで割り当てられることはありますが、演奏するのは常に同じ楽器グループです。

ロック中に使われるポルタメントの最大時間は、Portam. Max Time PolyLock(MORE → ADVANCED)で設定します。


フルポテンシャルを引き出す: コントローラーの追加

Expressionコントローラー1つが最低限の構成です。機材と演奏スタイルが許すなら、コントローラーを追加することで表現の幅が大きく広がります。

  • マクロのリンク解除とマッピング: PolySWAMには8つのマクロがあります。機能はプリセットによって異なり、例えばビブラートの深さと速さ、ボウの圧力、トレモロ、弱音器、グロウルなどです。各マクロの名前はノブの下に表示されます。フェーダー、ノブ、2つ目のエクスプレッションペダル、チャンネルアフタータッチに割り当ててください。おすすめは、Expressionをモジュレーションホイールに、ビブラートの深さをアフタータッチに割り当てる構成です。
  • Actionボタン: 8つのActionボタンで、プリセット固有の奏法をオン/オフできます。コントローラーのパッドやボタンに割り当てられます(初期設定はCC 81〜88)。
  • ハードウェアでHuman Touchを操作: PitchとTimeはノブに割り当てられ(初期設定はCC 21と22)、アンサンブルのキャラクターをリアルタイムに変えられます。

すべての割り当てはMIDI Controller Mapping(ASSIGN/TABLE表示)で行います。


まとめ

フィジカルモデルに呼吸させ、本来のサウンドで鳴らすには、Expressionに割り当てた連続コントローラーが少なくとも1つ必要です。マクロをリンクすれば、そのコントローラー1つからさらに豊かな表現を引き出せます。2つ目のペダルをPolyphony Lockに使えば、フレーズを決まった楽器グループに保ち、予測どおりのポリフォニックレガートやグリッサンドを演奏できます。さらにマクロ、Actionボタン、Human Touchをキーボードの空いているノブ、フェーダー、アフタータッチにマッピングすれば、PolySWAMはライブパフォーマンスと表現力豊かなスケッチのための強力なツールになります。


参照元情報:How do you play PolySWAM? Do I still need an expressive controller?
https://kb.audiomodeling.com/support/solutions/articles/206000082785