デバイスの中核はconfig.jsonという名前のファイルです。このファイルを編集することで、fx-micのサウンド、エフェクトの動作、そしてハンドル・モーション・オートメーションを使ったオーディオの操作方法を完全に再設計できます。
下部カバーを取り外し、USB-Cケーブルでfx-micとコンピューターを接続してください。ハンドルを押してfx-micの電源が入っていることを確認してください。 | 「fx-mic disk」という名前のディスクがコンピューター上に表示されます。 | config.jsonファイルをルートフォルダーに配置してください。 | コンピューター上で「fx-mic disk」を取り出してください。fx-micが再起動し、configファイルを読み込みます。 |
JSONは厳格なテキスト形式です。構文を崩すと本体は起動しません。
引用符は必須です。すべてのテキスト要素はダブルクォート(")で囲んでください。 | カンマに注意してください。リストの各行は末尾にカンマが必要です(最後の行を除く)。これがエラーの最も多い原因です。 | 大文字・小文字の区別に注意してください。エフェクト名は常に大文字を使用してください。 |
⚠️ ご注意: 何らかの理由でJSONファイルを壊してしまい本体がフリーズした場合でも、焦らないでください。コンピューターに接続し、起動時に白いボタンとグレーのボタンを同時に押し続けることで、ファイルにアクセスして修正できます。
ファイルはルートの中括弧 { } の中で、3つの主要セクションに分かれています。
基本的な骨組み:
{
"name": "MY PACK NAME",
"samples": [ ... ],
"presets": [ ... ]
}
要件:
プレイモード:
構文:
{ "file": "drum.wav", "playmode": "oneshot" }
自分のWAVファイルの代わりに、内蔵の4つのファクトリーサウンドを使いたい場合は、次のルールに従ってください。
presetsリストは(オレンジ色のボタンに対応する)4つのスロットを定義します。各プリセットには、エフェクトのチェーン(リスト)とモジュレーションのルールが含まれます。
エフェクトはリスト内の順序に基づいて処理されます。
構文:
"list": [
{ "effect": "DIST", "amount": 10.0 },
{ "effect": "REVERB", "time": 0.5 },
{ "effect": "SAMPLE" }
]
posを使うことで、fx-mic上の異なるスロットにFXを配置できます。posはプリセットスロット番号(0、1、2、3)です。
この例では、1つ目のファイルは最初のサンプルスロット「0」で再生され、2つ目のファイルは最後のサンプルスロット「3」に配置されます。
"samples": [
{ "file": "A.wav","playmode": "oneshot" },
{ "pos": 3, "file": "D.wav","playmode": "oneshot" }
]
任意で、以下のフィールドの追加をおすすめします。
| エフェクト | パラメーター | 最小値 | 最大値 |
|---|---|---|---|
| BALANCE | 0.0 | 1.0 | |
| DELAY(標準エコー)* | time(decay) | 0.0 | 1.1 |
| lowpass-cutoff | 0.0 | 1.0 | |
| highpass-cutoff | 0.0 | 1.0 | |
| wet-level | 0.0 | 1.0 | |
| dry-level | 0.0 | 1.0 | |
| echo(feedback) | 0.0 | 1.0 | |
| cross-feed(左右のエコーをミックス) | 0.0 | 1.0 | |
| balance | 0.0 | 1.0 | |
| DIST(ディストーション/オーバードライブ) | amount | 0.0 | 40.0 |
| lowpass-cutoff | 0.0 | 1.0 | |
| highpass-cutoff | 0.0 | 1.0 | |
| mix | 0.0 | 1.0 | |
| EQUALISER | CUTOFF | 0.0 | 1.0 |
| Q | 0.0 | 1.0 | |
| GAIN | -1.0 | 1.0 | |
| HARMONY* | dry-level | 0.0 | 1.0 |
| pitch | 0.5 | 2.0 | |
| LOWPASS | cutoff | 0.0 | 1.0 |
| HIGHPASS | cutoff | 0.0 | 1.0 |
| SAMPLE | speed | 0.0 | 4.0 |
| pitch | -24.0 | 24.0 | |
| level | 0.0 | 1.0 | |
| balance | 0.0 | 1.0 | |
| REVERB(ルームシミュレーション)* | dry-level | 0.0 | 1.0 |
| wet-level | 0.0 | 1.0 | |
| time | 0.0 | 1.0 | |
| spring-mix(金属的なボヨヨンとしたサウンドを追加) | 0.0 | 1.0 | |
| highpass-cutoff | 0.0 | 1.0 | |
| RING(リングモジュレーション) | frequency | 0.0 | 20000.0 |
| mix | 0.0 | 1.0 | |
| SSB(シングルサイドバンド)* | frequency | -20000.0 | 20000.0 |
*エフェクトチェーンにつき1回のみ使用可能
ハンドル、fx-micを振る動作、またはLFO(低周波発振器)を使って、パラメーターをライブでコントロールできます。モジュレーションブロック(handle、shake、lfo)はエフェクトリストの後に配置します。
パラメーターをターゲットにするには、エフェクトリストのどの行を変更するかを本体に伝える必要があります。
ハンドルは、その位置(0%〜100%)に基づいてエフェクトをコントロールできます。
値は以下のいずれかです。
Handleの構文:
"handle": { "row": 0, "param": "cutoff", "depth": 0.8 }
shakeは、本体を物理的に振ったときに変化をトリガーします。「グリッチ」系のエフェクトや、一時的なリバーブのスプラッシュに最適です。
Shakeの構文:
"shake": { "row": 1, "param": "mix", "depth": 1.0 }
lfoは、時間の経過とともにパラメーター値を自動的にサイクルさせます。
LFOの構文:
"lfo": {
"row": 0,
"param": "pitch",
"depth": 0.1,
"shape": "sine",
"speed": 4.0,
"phase": 0
}
パラメーターには以下が含まれます。
ハンドルはエフェクトを直接コントロールする代わりに、LFO自体をコントロールすることもできます。これにより、ハンドルを押すことでワブルを速くしたり、ビブラートを深くしたりできます。
"row" の代わりに "target": "lfo" を使用してください。
構文:
"lfo": {
"row": 0,
"param": "balance",
"shape": "square",
"speed": 2.0
},
"handle": {
"target": "lfo",
"param": "speed",
"depth": 15.0
}
この例では、サウンドが前後に切り替わります(LFO)。ハンドルを押すと、その切り替えが速くなります。
デフォルトでは、エフェクトは直列(1つずつ順番)に処理されます。BUSを使うと、パラレルな信号経路を作成できます(例:ドライ信号をそのまま保ちながら、コピーした信号だけをディストーションさせる)。
エフェクトの行に "BUS": 1 または "BUS": 2 を追加すると、オーディオを特定の経路にルーティングできます。
実際の例をもとにした、「壊れたラジオ」風のプリセットの完全な例です。
構文:
{ "pos": 0,
"name": "BAD RECEPTION",
"comment": "static noise that clears up when handle is pushed",
"list": [
{ "effect": "DIST", "amount": 10.0, "mix": 0.5 },
{ "effect": "LOWPASS", "cutoff": 0.2 },
{ "effect": "SAMPLE" }
],
"handle": {
"row": 1,
"param": "cutoff",
"depth": 0.8
},
"shake": {
"row": 0,
"param": "mix",
"depth": 0.5
},
"trigger": { "row": 2 }
}
参照元情報:TE - EP-2350 7. Customising fx-mic
https://teenage.engineering/guides/ep-2350