SoundID Reference スタンドアロンアプリを起動してもキャリブレーション効果が感じられない、あるいはまったく音が出ない場合は、以下の項目を順に確認して問題を切り分けてください。
詳しく調べ始める前に、いくつかの基本的な項目を確認してください。さらに深いトラブルシューティングに進む前に、必ず以下を再確認してください。
まず、アプリの基本的な動作の仕組みをご説明します。SoundID Reference は、コンピューター上の音源とハードウェア出力デバイスの間を仲介する役割を果たします。コンピューター上のさまざまな音源からの音声信号は SoundID Reference にルーティングされ、そこでキャリブレーションが適用されたうえで、SoundID Reference で選択された物理出力デバイスへと送られます。
したがって、SoundID Reference に入っていく信号を「SoundID の入力」、物理出力デバイスへ向かう信号を「SoundID の出力」と呼びます。
そのためまずはアプリの設定を確認し、入力と出力の両方が正しく設定されているかに特に注意を払ってください。
次のステップは Mac のシステム設定の確認です。SoundID Reference をインストールして起動すると、専用の仮想デバイスが作成されます。通常、SoundID Reference はソフトウェアの実行時にこれを自動的に設定し、選択します。
移動先:システム設定 → サウンド → 出力
SoundID Reference が音声出力デバイスとして正しく割り当てられ、音声が SoundID Reference にルーティングされていることを確認してください。「ミュート」のチェックボックスを誤ってオンにしていないかも再確認してください。オーディオインターフェース側についても同様に、ミュートされていないか、音量が極端に低くなっていないかを確認してください。
注意! リストにドライバが表示されない場合は、後述の「SoundID Reference ドライバ」の項目へ進んでください。
すべてのオーディオデバイスは Audio MIDI 設定ユーティリティにプロファイルを保存します。SoundID Reference は独自のドライバを持つため、独立した仮想オーディオデバイスとして表示されます。
移動先:アプリケーション → ユーティリティ → Audio MIDI 設定
SoundID Reference 仮想オーディオデバイスと物理出力の出力レベルが、聞こえるレベルになっていることを確認してください。仮想デバイスと使用中のオーディオインターフェースのどちらもミュートされていないことを再確認してください。アプリ内でエラーが発生したことがある場合は、プロファイルを削除してアプリを再起動し、プロファイルを再生成させるとよい場合があります。
注意! 仮想ケーブルやシステム全体のミキサーなど、他社製の仮想オーディオデバイスが信号経路に関わっている場合があります。これにより信号のルーティングが過度に複雑になったり、負荷がかかったりすることがあります。通常これらはリスト上で「集約デバイス」として表示されます。そのため、集約デバイスが必須でない場合は削除することをおすすめします。
お使いのコンピューターが過度に慎重になっている可能性があります。当社のソフトウェアは安全にご利用いただけますが、コンピューター側がそう判断しない場合があります。そのため、SoundID Reference が Mac の「プライバシーとセキュリティ」設定によってブロックされていないことを確認してください。
移動先:システム設定 → プライバシーとセキュリティ
Sonarworks のソフトウェアがブロックされていないことを確認してください。ブロックされていると表示される場合は、「このまま開く」ボタンをクリックしてください。
SoundID Reference にマイクへのアクセスが許可されていることも再確認してください。
SoundID Reference は、システム全体の音声を処理する仮想オーディオデバイスを作成します。インストールの不備や権限設定の誤りにより、仮想オーディオドライバファイル(HAL)が作成されないことがあります。
移動先:/Macintosh HD/Library/Audio/Plug-Ins/HAL/
「SoundID Reference.driver」ファイルが存在するか確認してください。存在しない場合は、上記の「プライバシーとセキュリティ」の手順を完了しているか確認したうえで、ソフトウェアを再インストールしてください。このフォルダを開いたままにしておくと、ファイルが作成されたかどうかを確認できます。
まれなケースですが、お使いのオーディオインターフェースのドライバの非互換性が原因で問題が発生することがあります。一見正常に動作しているように見えても、お使いの OS のバージョンやハードウェアに完全には適合していない場合があります。そのため、SoundID Reference と組み合わせて使用しようとした際にエラーが発生することがあります。
インターフェースの仕様や機能は製品ごとに異なるため、一律の手順をご案内することはできません。お使いのハードウェアとソフトウェアの仕様に適合した最新のドライバを導入しているか、ご自身でご確認ください。
コンピューターがスリープした後に音が出なくなる場合は、「Adjust output device gain」機能を無効にしてみる価値があります。「Preferences → Adjust output device gain」を「Off」に設定してください。
Core Audio は、関連するすべての音声処理を扱う主要なオーディオドライバです。特にノイズ、無音、キャリブレーション効果に関する問題が発生した場合、Core Audio プロセスをリセットすることで問題が解決するはずです。ターミナルを起動し、以下のコマンドを入力してください。
sudo killall coreaudiod
重要! この手順はご自身の責任で実行してください。上級者の方のみ実行してください。ごく特殊なケースでは、Core Audio ドライバに恒久的な損傷を与え、オペレーティングシステムの完全な再インストールが必要になる可能性があります。
キャリブレーション効果は通常かなり劇的で、聞き逃すことはありません。変化がまったく聞こえない場合(あるいは音そのものが出ない場合)は、オーディオ設定に問題があることを示しています。
基本的には、SoundID Reference アプリに入っていく信号と、SoundID から出ていく信号——つまり入力と出力があります。問題を解決するには、入力と出力の両方が正しく設定されていることを確認する必要があります。
SoundID Reference の出力設定で選択したオーディオ出力ドライバの種類に応じて、追加で試せるトラブルシューティング手順が異なります。
SoundID Reference の出力ドライバの種類として「Windows audio device insert (APO)」を選択した場合、システム全体の音声をキャリブレーションするための追加設定は必要ありません。このドライバの種類を選択しても音が出ない場合は、以下を確認してください。
重要! このドライバの種類を初めて選択する際、選択した各デバイスで初期化に最大 25 秒かかることがあります。この間、再生に問題が生じることがあります。
SoundID Reference の出力ドライバの種類として「Virtual Windows audio driver」を選択すると「SoundID Reference Virtual Audio Device」が作成され、サウンドのコントロールパネルやサウンドトレイアイコンのクリック時に表示されます。SoundID Reference が音声を処理するには、この「SoundID Reference Virtual Audio Device」を既定の出力デバイスとして選択する必要があります。
「Windows の設定 → システム → サウンド」を開き、ウィンドウ右上のサウンドコントロールパネルを開きます。ここで Sonarworks Virtual Audio Device をシステムの既定の出力として設定できます。
また、SoundID Reference アプリの環境設定で「Keep Reference the default system output device」オプションを有効にすると、SoundID Reference アプリが起動している間、SoundID Reference Virtual Audio Device が既定の再生デバイスであり続けるようにできます。
音声/ビデオ通信ソフトウェアからの音声も、コンピューター上の他の音源と同様に SoundID Reference でキャリブレーションしたい場合の注意点です。一部の他社製の音声/ビデオ通信アプリケーションは、「既定の通信デバイス」として設定された出力を使用します。通信用と他の音声再生用で意図的に別のデバイスを使いたい場合を除き、SoundID Reference Virtual Audio Device を「既定の通信デバイス」にも設定することをおすすめします。
高度な音声処理機能を持つ他社製オーディオアプリケーションが、既定の出力デバイスの排他制御を取得しようとする場合があります。これにより、他のオーディオアプリケーションがそのデバイスを使用できなくなることがあります。意図せずこの状態になった場合は、SoundID Reference Virtual Audio Device のプロパティで「排他モード」のチェックボックスを無効にすると解決することがあります。手順は以下のとおりです。
「Virtual Windows audio driver」と同じトラブルシューティング手順が「Virtual Windows audio to ASIO driver」にも適用されます。この 2 つの出力ドライバの種類は非常によく似ています。どちらも仮想出力デバイスを作成し、それを既定の出力デバイスとして選択する必要があります。唯一の違いは、「Virtual Windows audio to ASIO driver」が ASIO に対応したハードウェア出力デバイスと組み合わせて使用することを想定している点です。このドライバの種類は、Windows の WASAPI 音声信号フォーマットを ASIO 信号フォーマットに変換します。
なお、このドライバの種類はネイティブな ASIO 仮想デバイスを作成するのではなく、呼び出しの変換を行うものです。そのため、低レイテンシーなど ASIO ネイティブの利点は備えていません。
まず何よりも、このドライバの種類ではシステム音声はキャリブレーションされないことにご注意ください。このドライバの種類は仮想 ASIO オーディオデバイスを作成し、DAW や一部のメディアプレイヤーで出力として選択できます。
このドライバの種類は比較的単純です。音声信号が SoundID Reference に届いていない場合(VU メーターが反応しない場合)は、「Sonarworks ASIO Driver(物理デバイス名)」出力デバイスが利用可能で、DAW やプレイヤーで出力として選択されていることを確認してください。「Virtual ASIO to ASIO driver」が他のソフトウェアから正しく認識されるために、コンピューターの再起動が必要な場合もあります。
仮想ケーブルやシステム全体のミキサーなど、他社製の仮想オーディオデバイスが信号経路に関わっている場合、信号経路が予測困難かつ過度に複雑になり、通常のトラブルシューティング手法では対応できないことがあります。そのような場合は、Sonarworks サポートチームおよび関係する他社アプリケーションのサポートチームの両方へお問い合わせください。個別に確認しトラブルシューティングを行います。その際、信号経路についてできるだけ詳しい情報を添えてください。
参照元情報:No sound/no calibration effect in SoundID Reference standalone app
https://support.sonarworks.com/hc/en-us/articles/4402151827986-No-sound-no-calibration-effect-in-SoundID-Reference-standalone-app