AVID MTRX Studio(with SPQ)のキャリブレーション・プロファイル書き出し・設定について

AVID MTRX Studio(with SPQ)のキャリブレーション・プロファイル書き出し・設定について

このガイドでは、AVIDオーディオ・インターフェイスの測定プロセスとキャリブレーション・プロファイルの書き出しについて説明します。

ご注意: キャリブレーション・プロファイルの書き出し機能は、トライアル・ライセンスでは使用できません。製品バージョンのライセンスにてお進めください。

測定の手順とDADmanプロファイルの作成

キャリブレーションのプロセスは、SoundID Reference Measureアプリケーションを使って進めます。 スピーカーの計測前にガイドに従ってプロセスの初期セットアップを行ってください。



ハードウェアのセットアップ手順は、以下の手順でお進めください:

1. DADmanコントロールソフトウェアとMeasureアプリケーションを起動します。
2. Measure の ハードウェアセットアップステージにて下記の手順でSonarworks用のDADman プロファイルを作成します。
1. I have an AVID MTRX or DAD family interface with SPQ processing オプションをチェックします。
2. Browse をクリックし、現在の DADman プロファイル=.dmprof ファイルを検索して読み込みます。
3. DADmanの有効な Output グループ・コンテナと測定する Output グループを確認します。
4. Next をクリックします - Measure アプリケーションが DADman プロファイルのコピーを作成します(新しいプロファイル名 - Sonarworks.dmprof ファイルが作成され、これが測定プロセスで使用されます)。
5. DADman コントロールソフトウェアに戻り、File > Open profile と進み、新しい DADman プロファイル(前のステップで作成した Sonarworks.dmprof ファイル)を選択します。
6. Measureアプリケーションに戻り、Yes, my profile is loaded to verify、Yes, my output is set to confirm the active DADman output groupにチェックを入れて進めます。

3. Listening Spot、Volume matching、Room responseの測定プロセスを進めます。
4. リザルトを確認し、キャリブレーションプロファイルをコンピューターに保存します。保存後、SoundID Reference Measureを終了します。

キャリブレーションプロファイルをDADmanプロファイルに書き出すため、SoundID Referenceアプリケーションを起動して下記手順にお進みください。


キャリブレーションプロファイルの書き出し

SoundID ReferenceにてDADmanコントロールソフトウェアに適用されるDADmanプロファイルを作成・書き出します。ムービーと合わせてご参考の上、以下の手順に沿って作業を進めてください。


1. Add output device - 出力デバイスを作成するためのオーディオ・インターフェイスを選択します。
2. Load the calibration profile - Measureアプリで測定されたキャリブレーションプロファイルを作成します。
3. プリセットから右にある三点のボタンをクリックし、 Export オプションを選択します。
4. SPQ DSP を搭載した DAD ファミリーをデバイスとして選択します。
5. File type - DADmanプロファイルファイルを選択します。
6. Quit DADmanを選択してDADmanを終了します。
7. 測定プロセスで使用したDADman Sonarworksプロファイルを読み込みます。
8. 出力グループコンテナを確認して、Exportを選択します。完了後、SoundID Referenceを終了します。
9. DADmanを再起動し、書き出したDADmanプロファイルが適用されることを確認します。

エクスポートファイルは、DADmanアプリケーションの既存の出力グループに適用されます。エクスポートファイルは新しい出力グループコンテナとして追加され、割り当てられたすべてのチャンネルにEQが適用されます。

キャリブレーションする出力コンテナグループを選択しても出力が聞こえない場合は、AVID MTRXオーディオ・インターフェイスの電源を切り、DADmanアプリを再起動してください。

書き出されたキャリブレーション・プロファイルには以下の情報がデフォルトで含まれます:
  1. Calibration Curve: 測定されたスピーカーに適用されたキャリブレーションカーブ
  2. Target Curve: ターゲットモードによって決定されます: Flat, Custom EQ, Translation Check, Dolby Atmosミュージックカーブ
  3. Dry/Wet: 適用されるキャリブレーションのレベル
  4. Listening Spot:スピーカー間の音量差と時間差を測定
  5. Limit Controls:キャリブレーションする周波数帯域
  6. Preset name: キャリブレーションプロファイルのファイル名。
上記の各項目は、プロファイル書き出し前にSoundID Referenceアプリケーションで変更することができます。これにより、DADmanに適用される書き出しプロファイルにも変更が反映されます。

Parametric Equalizer parameter file

*下記は旧バージョンでのパラメーターファイルの書き出しと手動での適用手順です。通常は上記の手順でキャリブレーションプロファイルの書き出しと適用を行ってください。

1. 3つのターゲットカーブから1つを選択します - Flat Target、Dolby Atmos Music、Custom Target
2. 保持したい補正を選択します - Dry/Wet level、Listening Spot、Limit Controls 
3. プリセットの3点ボタンをクリックすると、書き出しオプションを含むメニューが表示されます。
4. 統合デバイス・リストからAVID MTRXシリーズ・インターフェイスまたはDADシリーズ・インターフェイスを選択します。
5. "Parametric Equalizer parameter file"オプションを選択します。
6. キャリブレーション・プロファイルを保存します。

プロファイルを開き、DADmanにて、各チャンネルのEQを追加してパラメーター入力してください。




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