⚠️ 本記事は、オリジナルの ULN-8 をもとにしたレガシー製品情報です。最新の情報については、Metric Halo Web サイトおよび製品のユーザーガイドをご参照ください。
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ULN-8 フロントパネル
フロントパネルでは、ULN-8 のシステムの操作と状態の確認がひと目で行えます。
ULN-8 のフロントパネルにはヘッドフォン出力もあります。ヘッドフォン出力は 1/4" TRS ジャックで、チップが左チャンネル、リングが右チャンネル、スリーブが両チャンネル共通のグラウンドリターンです。これらの信号はすべてグラウンド基準のため、分岐してシングルエンド(アンバランス)で外部オーディオ機器に送ることもできます。
フロントパネルには DI 入力が 2 系統あり、ライン入力 1・2 と並列に接続されています。DI 入力のゲインは、内部ジャンパーで 0、10、20dB から選択できます。
フロントパネルの詳細はこちら(英語)をご覧ください。

ULN-8 リアパネル
ULN-8 のリアパネルには、次の端子類を備えています。
ULN-8 ハードウェアとの接続は、次の 7 種類に分けられます。
ULN-8 のアナログ入出力は、最大限の柔軟性を持つように設計されています。バランス接続とアンバランス接続の両方に対応し、幅広い入出力レベルと、幅広いインピーダンスに整合できます。マイク入力のインピーダンスは 3.3kΩ、ライン入力は 10kΩ です。これを踏まえ、ULN-8 と接続する際には、設計上のいくつかの点に注意してください。マルチチャンネルのオーディオ接続はすべて業界標準の DB25 コネクターで行います。ピン配列は Tascam/Digidesign 規格のケーブルと互換性があります。
⚠️ ULN-8 の DB25 コネクターのネジはインチ規格です。DB25 ケーブルをお選びいただく際はネジ規格をご確認ください。

アナログ DB25 ピン配列
ULN-8 との接続には、できる限りバランス接続を使用してください。バランス接続のほうが性能がはるかに高く、ノイズの混入や電気(電源)配線の問題にも強くなります。バランス接続のコストはアンバランス接続と大きくは変わらないため、接続先の機器が対応していれば、バランス接続を使用してください。バランス接続を使用できない場合でも、性能を最大限に引き出す接続方法があります。
入力側では、ラインレベルであれば標準的なアンバランス(TS)接続で問題ありません。Mobile I/O の XLR 入力と接続する場合は、アンバランス変換ケーブルで 3 番ピンが接地されていることを確認してください。入力レベルの調整について詳しくは、MIO Console ソフトウェアの章をご覧ください。
ULN-8 の DB25 ケーブルは、2 番ピン(またはチップ)がホットになるよう配線してください。フロントとリアの 1/4" コネクターはチップがホットです。ヘッドフォンコネクターは、チップが左、リングが右、スリーブがグラウンドです。
DI 入力は、楽器を ULN-8 に直接接続するのに適した、高品位なハイインピーダンス入力です。DI 入力は、リアパネルの対応するライン入力とユニティゲインでミックスされます。つまり、同じチャンネルの DI 入力とライン入力の両方に接続すると、ADC には 2 つの入力をミックスした信号が入ります。一方の入力を使わない場合は、そのケーブルを物理的に外すか、信号が入らない状態にしてください。
MIO Console には「Inst」という入力選択がありますが、これは DI に接続していることを示す目印として使うもので、入力の動作には影響しません。ULN-8 のいずれかのチャンネルで「Inst」を選択すると、入力は Line +4 に設定されます。DI 入力として使えるのは、フロントパネルの入力 1・2 のジャックだけです。
各 DI 入力は TRS ケーブルによるバランス接続に対応しています。DI には、バランス接続(ソースがバランス出力の場合)、アンバランス接続(多くの楽器のようにソースがアンバランスの場合)、テレスコーピングシールドケーブル(シールドを強化したアンバランス接続の一種)のいずれでも接続できます。
DI 入力は入力インピーダンスが非常に高いため、アンバランスのソースをバランスケーブルで DI に接続すると、マイナス側の入力が浮いた状態になり、DI の出力に大きな DC オフセットが加わります。その結果、対応する ADC がミュートされます。このため、アンバランスのソースには TS ケーブルまたはテレスコーピングシールドケーブルを使用してください。
DI ジャックからコネクターを抜くと、残留 DC オフセットやノイズの拾い込みを防ぐため、DI の入力は内部でグラウンドに接続されます。一方、ソース側だけケーブルを外して DI 入力に挿したままにすると、ケーブルがアンテナとなって入力にノイズが入り、ADC がミュートされるほどの DC オフセットが発生することもあります。このため、ケーブルは楽器側ではなく DI 側から抜いてください。
ULN-8 には 8 系統のバランスセンドがあり、各チャンネルの A/D コンバーターに送るよう選択したアナログ入力と同じ信号を出力します。たとえば、アナログチャンネル 1 で Mic 入力を選択すると、そのマイクプリアンプの出力がセンド 1 から出力されます。アナログチャンネル 1 で Line 入力を選択すると、Line 入力の信号がセンド 1 から出力されます。この仕組みにより、センドをスプリッターとして使い、ミキシングコンソールやレコーダーなどの機器に信号を送ることができます。
「Mic S/R」入力モードでは、Mic 入力をチャンネルの入力に、Line 入力をインサートリターンに使うことで、チャンネルごとにコンバーター前段のインサートを作成できます。たとえば、アナログ 1 にコンプレッサーをインサートする手順は次のとおりです。
これで、マイクプリアンプの出力と A/D コンバーターの間にコンプレッサーがインサートされます。
DAW のチャンネルからバランスセンドに信号を送ることはできません。コンピューターからの信号を D/A コンバーターに送るには、ライン/モニター出力を使用してください。
ULN-8 は、銅線による接続で 8 チャンネルのデジタルオーディオに対応しています。ULN-8 のネイティブフォーマットは AES ですが、他社製のアダプターを使えば S/PDIF や光デジタルに変換できます。ULN-8 はシングルワイヤーモードで動作し、すべてのサンプルレートで 8 チャンネルのデジタルオーディオを伝送します。デジタル入出力の接続には、業界標準の Tascam/Digidesign ピン配列の DB25 ケーブルを使用します。Yamaha の DB25 ピン配列を採用した機器と接続する場合は、DB25 のクロスオーバーケーブルを別途ご用意ください。
⚠️ ULN-8 の DB25 コネクターのネジはインチ規格です。DB25 ケーブルをお選びいただく際はネジ規格をご確認ください。

AES 入出力 DB25 ピン配列
デジタルオーディオシステムでは、クロック同期が重要な検討事項です。
ULN-8 でアナログソースを録音する場合は、本機の高品位な内部クロックソースでコンバーターを駆動するだけで済みます。これが最も簡単なケースです。
他の機器とデジタルで接続する場合や、映像ソースとサンプル単位の正確な同期が必要な場合も、ULN-8 の充実したクロック同期機能は、より高価な多くの製品よりも信頼性が高く、音質面でも優れています。
外部クロックを本機に入力する方法は 3 つあります。
BNC のワードクロック入力ポートは、75Ω で終端された同軸入力です。75Ω の出力回路から送り出し、75Ω の同軸ケーブルで接続してください。適切なケーブルと出力回路を使用しないと、ワードクロックケーブル上で反射が生じ、復元したワードクロックにジッターが伝わります。これは 1x と 256x のどちらで使用する場合にも当てはまりますが、256x のクロック信号ではより重要になります。
ワードクロック出力を備えた機器との接続には、通常 1x が適しています。接続先の機器が 256x 出力を備えている場合は、そのクロック信号を使うほうが良い結果を得られることがあります。Digidesign® の Pro Tools® 製品では、256x を「SuperClock™」クロック信号として使用しています。
AES が推奨するクロックの分配方法は、AES クロック信号を使うことです。AES クロック信号とは、オーディオを含まない AES デジタルオーディオ信号です。ULN-8 はクロックの復元に AES のプリアンブル(同期用ヘッダー)だけを使うため、データに依存するジッターの影響を受けません。このため、オーディオデータの有無にかかわらず、デジタル入力をクロックソースとして安定して使用できます。
FireWire® は、IEEE 1394 高速シリアルバスを指す Apple の登録商標です。FireWire は、コンピューター背面のさまざまなインターフェースポートを置き換える Apple の技術として始まりました。Macintosh の初期にクローズドな独自技術を数多く展開した後、Apple はオープンな標準規格のほうが Mac、業界、そして Apple 自身にとって有益だと判断しました。そこで Apple は、電子工学分野の標準化を推進する国際組織である IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)のもとで標準化を進めるため、この技術を公開しました。FireWire は IEEE 1394 として標準化され、業界に向けたオープンなライセンス提供が進められました。
この技術が最初に広く採用されたのは DV カムコーダーです。カムコーダーは設置スペースが限られ、またすべてバッテリーを搭載しているため、バスパワーは実質的に問題とされませんでした。Sony は、標準的な 6 ピンの FireWire コネクターの代わりに、4 ピンでより小型の形状で 1394 通信を行うコネクターを設計しました。このコネクターは、省スペース化と引き換えにバスパワーへの対応と機械的な安定性を犠牲にしています。Sony はこの IEEE 1394 を「i.Link®」と名付けました。これが DV の分野で事実上の標準となり、後に IEEE 1394 規格にも追加されました。i.Link と FireWire はどちらも同じ規格を指しており、完全な相互運用性があります。ただし、i.Link と FireWire のコネクター同士は、アダプターなしでは接続できません。
ULN-8 は、FireWire 仕様の 6 ピン IEEE 1394 コネクターを採用しています。本機には 6 ピン-6 ピンの FireWire ケーブルが 2 本付属します(長さ 0.5m 約 18 インチと、4.5m 約 14.5 フィート)。4 ピンの FireWire 機器で ULN-8 を使用する場合は、6 ピン-4 ピンの変換ケーブルを別途お買い求めください。このケーブルはさまざまな販売店で購入できます。
6 ピンの FireWire コネクターは形状によって向きが決まっており、一方の端がとがっています。ULN-8 の FireWire ポートは、とがった側が本体の底面方向を向いています。コネクターを上下逆に挿し込むことは非常に困難ですが、無理に押し込めば挿さってしまいます。プラグを上下逆にソケットに挿し込むと、ソケットが破損します。FireWire コネクターを FireWire ソケットに無理に押し込まないでください。
FireWire バスに接続した機器は自動的に設定されます。機器間の通信やバスの構成のために、ID や DIP スイッチを設定する必要はありません。
同じバス上の FireWire 機器は、ループのないツリー構造で接続する必要があります。機器はどの順番で接続してもよく、複数のポートを持つ機器は他の FireWire 機器のためのチェーンやハブとして機能できますが、ある機器から別の機器へ複数の経路でたどり着けるような接続にしてはいけません。バス上にループを作ると正常に動作せず、バス上の一部またはすべての機器にアクセスできなくなります。
FireWire バス上の機器はどの順番で接続してもかまいませんが、その順番は性能に影響します。現行の FireWire 機器の多くは 400Mbps 動作に対応していますが、古い機器の多くは 100Mbps または 200Mbps にしか対応していません。こうした機器はバス上のボトルネックとなり、その機器を経由するすべての通信の速度を制限します。性能を最大限に引き出すには、低速な機器を高速な機器同士の間に挟まないようにしてください。実際には、ULN-8 をコンピューターに直接、または高速なハブ経由で接続するのが一般的です。
ULN-8 をコンピューターに接続するには、FireWire ケーブルを ULN-8 とコンピューターに挿すだけです。コンピューターと ULN-8 の間のオーディオ、コントロール、メーターデータの通信は、すべて FireWire バスを介して行われます。
ULN-8 のオーディオ伝送は、FireWire のアイソクロナス転送を利用しています。アイソクロナス転送では、ULN-8 がオーディオサンプルを送るための専用の帯域幅をバス上に確保できます。再生と録音を途切れなく行うにはオーディオを一定の間隔で送る必要があるため、アイソクロナス方式はオーディオ伝送に最適です。
コントロールの変更とメーターデータは、FireWire バスの非同期転送で送られます。この方式は、バス上の予約されていない帯域幅を使用するため、FireWire ハードディスクへのアクセスなどと時間を取り合います。通常はユーザーが意識することはありません。バスが過負荷になると、ディスクアクセスやメーターの更新が遅くなることがあります。バスの過負荷が発生している場合は、他社製の FireWire カード(お使いのコンピューターに応じて PC Card、ExpressCard、PCI カード)で FireWire バスを増設し、一部の機器をそちらに移すことで負荷を分散できます。
電源系統の柔軟性は、ULN-8 の大きな強みの 1 つです。ULN-8 は、32W の電力を供給できれば、14V〜28V の範囲のどの DC 電源でも駆動できます。ULN-8 の DC 入力は、2.1mm 同軸電源コネクター(センタープラス)と、4 ピン XLR コネクター(4 番ピンがホット)です。したがって、他社製の電源を使う場合、14V では 2.3A、24V では 1.3A の電流を供給できる必要があります。
ULN-8 には、世界各国で使用できる 24V/2A の電源アダプターが付属します。適切な IEC 電源コードを使えば、90V〜240V、50Hz〜60Hz のどの AC 電源にも接続でき、4 ピン XLR 電源コネクターを通じて ULN-8 に適切な電力を供給します。ULN-8 は FireWire バスに電力を供給しませんが、他の機器からの電力は通過させます。
他の電子機器と同様、外部電源は、通電していない状態(コンセントに接続していない、または電源がオフの状態)で先に ULN-8 に接続してください。ULN-8 への接続が済んでから、電源を通電させてください。
通電している電源を ULN-8 の 2.1mm 電源コネクターに接続すると、接続時に小さな火花が出ることがあります。これは突入電流によるもので、この方法で電源を接続した場合には正常な現象です。ULN-8 が損傷することはありませんが、火花を避けるには、電源コネクターを先に ULN-8 に挿してから、電源をコンセントに接続してください。
ULN-8 は、コントロールサーフェスを直接接続するための MIDI 入出力ポートを備えています。これらのポートは MIO Console の起動中だけ有効で、ULN-8 単体の動作ではコントロールサーフェスを使用できません。MIO Console の起動中は、これらのポートを他のアプリケーションからも使用できます。ただし、現在の MIDI の実装はコントロール用途に最適化されているため、キーボードなど正確なタイミングが求められる機器の接続にはおすすめしません。
ULN-8 は、タイムコード用の SMPTE 入出力ポートを備えています。SMPTE 入力は専用のチャンネルを持ち、A/D 変換のチャンネルを消費しません。SMPTE は、Metric Halo のドライバーで CoreAudio アプリケーションにチャンネル 19 として提供されます。MIO Console の Record Panel を含め、CoreAudio に対応したすべてのソフトウェアから使用できます。
ULN-8 の詳細は、次の資料をご覧ください。
参照元情報:Using the ULN-8 Hardware
https://www.metric-halo.com/media/legacy_docs/ULN8_HW.html