eMotion LV1 Classic コンソールのI/Oおよびドライバーの共有設定方法
ここでは、eMotion LV1 Classic コンソールのI/Oおよびドライバーの共有設定方法について解説します。
SoundGridのI/O(入出力)共有により、SoundGridのI/Oデバイス(eMotion LV1 Classicの組み込みI/O、SoundGridステージボックス、SoundGridのI/Oカード、SoundGrid ASIO/Coreドライバーなど)を、SoundGridネットワーク上の2台以上のeMotion LV1 Classicコンソールに入力をルーティングし、個別に制御することができます。
この例では、典型的な2台のコンソール構成で、Waves IONIC 16ステージボックスをフロントハウス(FOH)ポジションとモニターポジションの2台のeMotion LV1Classicコンソール間で共有設定の方法を解説します。
最初にI/OデバイスまたはSoundGridドライバーを割り当てたコンソールが、そのI/Oまたはドライバーのデバイスマネージャーとして機能します。
この例では、FOHのeMotion LV1 Classicコンソールが、I/Oデバイスのマネージャーとして機能します。
- Setup > Inventoryに移動し、ネットワークデバイスメニューから、使用可能なI/Oデバイススロットの1つにIONIC 16を割り当てます。
- デバイススロットの下部にある「Share」アイコンを押して、IONIC 16のI/O共有を有効にします。

以上で、ネットワークに接続された他のコンソールでデバイスを割り当てることが可能になります。
1. Setup > Inventoryページに進み、ネットワークデバイスメニューから、使用可能なI/Oデバイススロットの1つに共有IONIC 16を割り当てます。
共有デバイスはイタリック体で表示され、デバイスマネージャーは次の形式で表示されます:
デバイス名-#/デバイスマネージャー
下記例では、IONIC 16はLV1-FOHというラベルのコンソールによって所有されています。
2. デバイスを選択すると、次のメッセージが表示されます:
「2台以上のコンソールでI/Oを共有する場合、同じクロックマスターを使用する必要があります。」
OKを押して続行します。
3. 共有されたIONIC 16が選択されたスロットに割り当てられ、オレンジ色で共有デバイスであることを示します。
注意:IONIC 16とClassic I/Oのクロックソースは両方ともSOE(Sync-over-ethernet)です。このケースでは、クロックマスターはLV1 FOHのローカルClassic I/Oで、LV1モニターシステムのインベントリには割り当てられていませんが、システムのクロックマスターとして機能します。
以上でI/O 共有のデバイスは使用できる状態になります。
クロックマスターを変更する必要がある場合は、Set Masterメニューから行います。全ての関連するコンソールが同じクロックマスターを共有していることを確認してください。
デフォルトでは、共有I/Oのプリアンプゲインは、デバイスマネージャー(この例ではフロントハウスコンソール)によって制御されます。
デバイスマネージャーは、「Share Preamp Control」を有効にすることで、クライアントとプリアンプ制御を共有できます。これにより、共有I/Oのすべてのユーザーがプリアンプゲインを制御できるようになります。
共有I/Oのクライアントは、ローカル(V-Gain)モードを有効にできます。これにより、プリアンプゲインに対する相対的なレベル制御(トリム)が可能になります。
ローカルモードは、Mixer > Input modeまたはChannel tab > Input sectionから有効にできます。
SoundGrid ASIO/Coreオーディオドライバーを使用してDAWを実行する再生コンピューターも、eMotion LV1 Classicコンソール間で共有できます。再生コンピューターをいずれかのコンソールに接続し、デバイス共有機能を使用して、2台以上のLV1 Classicコンソール間で再生チャンネルを共有します。
この例では、再生コンピューターは「Tracks」というラベルが付けられ、FOHコンソールとモニターコンソール間で共有されます。
FOHコンソールのセットアップ
- Setup > Inventoryに移動し、ネットワークデバイスメニューから、使用可能なI/Oデバイススロットの1つに「Tracks」コンピューターを割り当てます。
- デバイススロットの下部にある「Share」アイコンをタップして、「Tracks」コンピューターのIO共有を有効にします。
モニターコンソールのセットアップ
- Setup > Inventoryページで、ネットワークデバイスメニューから、使用可能なI/Oデバイススロットの1つに共有「Tracks」コンピューターを割り当てます。
- デバイススロットの下部にある「Share」アイコンをタップして、「Tracks」コンピューターのIO共有を有効にします。
デバイスを選択すると、次のメッセージが表示されます:
「2台以上のコンソールでI/Oを共有する場合、同じクロックマスターを使用する必要があります。」
OKを押して続行します。
共有された「Tracks」コンピューターが選択されたスロットに割り当てられ、オレンジ色で共有デバイスであることを示します。
以上で設定は完了です。共有されたSoundGrid ASIO/Coreオーディオドライバーを使用できます。
デバイスが共有されると、そのすべての入力が全ユーザーで利用可能になります。
共有デバイスは、非共有デバイスと一緒にPatchウィンドウに表示されます。
ただし、I/Oの出力バンクは全ての共有コンソールでアクセス可能ですが、各出力は1つのミックスバス/ダイレクトアウトに排他的に割り当てられます。
占有された出力パッチは、Patch > Outputセクション、またはミキサーROUTEモードのI/Oメニューにて示されます。
例えば、モニターLV1のパッチ画面では、アナログ出力1-8、ヘッドフォン1&2、およびAES出力が、ネットワーク上の他のデバイスによって占有されている状態が表示されます。
ROUTEモードでも、占有された出力が表示されます。
参照元情報
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