PolySWAMは、キーボードとその先のフィジカルモデリングエンジンの間で「オーケストレーター」として機能する、インテリジェントなMIDI処理エンジンで駆動されています。演奏が機械的にならず、自然で音楽的に感じられるよう、PolySWAMは演奏スタイルと目的に合わせた3つの基本アルゴリズムを統合しています。
1. Multi Poly(MP): インテリジェントなオーケストレーター
PolySWAMで最も高度なアルゴリズムです。演奏の密度を継続的に解析し、単音のメロディラインを弾いているのか、複雑なポリフォニックコードを弾いているのかを判別します。
- メロディの場合: 単音を演奏しているときは「ヒストリーアフィニティ」モード(直前の割り当てを優先するモード)が有効になります。フレーズを最適な楽器に固定し、自然でシームレスなレガートトランジションを実現します。
- コードの場合: ポリフォニックに演奏した瞬間、アレンジの管理に切り替わります。ノートを複数の楽器に振り分け、滑らかなボイスリーディングを維持して乱雑で不自然な楽器の交差を防ぐため、最適な割り当てを常に計算します。
2. Complete Voices(CV): アンサンブルの補完
最大の密度と音の飽和を目的としたアルゴリズムで、アンサンブルを常にリッチでフルに鳴らします。
- 常時フル稼働: プリセットに構成されたすべての利用可能な楽器をアクティブに管理します。
- インテリジェントな厚付け: シンプルなパートを弾いていても、アンサンブルに使える楽器が余っていれば、このアルゴリズムが自動的に「隙間」を埋めます。未使用の楽器でボイスを重複させたりハーモニックな音程を加えたりして、アレンジを即座に厚くし、まばらな演奏でも壮大なサウンドを実現します。
3. Multi Mono(MM): 重厚なユニゾン
力強いサウンドが必要なときのためのモードです。解析バッファをバイパスするため、遅延なく反応します。
- 即時レイヤリング: 弾いたすべてのノートが、プリセット内のすべてのアクティブなモジュールと楽器に、同時に完全なユニゾンで投影されます。
- 重厚なテクスチャー: 複数のフィジカルモデルをスタックすることで、一枚岩のような厚みのある音色テクスチャーを生み出します。どんなミックスでも抜けてくるリードラインやユニゾンのオーケストラスタブに最適です。
参照元情報:Which algorithms does PolySWAM use?
https://kb.audiomodeling.com/support/solutions/articles/206000082860