本章では、サウンドの保存・管理単位である「Bank(バンク)」「Program(プログラム)」の扱い方についてまとめています。
サウンドは「Bank(複数のプログラムをまとめるグループ)」の中に、個々の音色設定である「Program(プログラム)」が収められる階層で管理されます。画面上部のBank表示欄・Program表示欄それぞれで、現在選択中のバンク名・プログラム名を確認できます。左右の矢印ボタン、または一覧からバンク名 / プログラム名を直接クリックすることで切り替えが可能です。また、Bank / Program表示欄を一度クリックしてフォーカスを当てると、表示欄の周囲がオレンジ色の線で囲まれ、以後はキーボードの上下左右矢印キーでも同様に選択を移動できます。プログラムを選択すると、シンセサイザーの各パラメーターの値がそのプログラムの内容に更新され、すぐに演奏できる状態になります。
Save:現在編集中のプログラムを、既存のプログラムに上書き保存します。パラメーターを何も変更していない状態ではボタンがグレーアウトし、押せません。
Save As:ポップアップウィンドウが開き、新しい名前や別のバンクを指定してプログラムを保存できます。既存と同じ名前で保存した場合も元のプログラムは上書きされず、リストの末尾に新しいプログラムとして追加されるため、同じバンク内に同名のプログラムが複数存在する状態も可能です。

Bank / Program Managerウィンドウ
Bank表示欄上の「Manager」ボタンから専用ウィンドウを開きます(もう一度同じボタンを押すと閉じます)。ウィンドウは左側にバンク一覧、中央に選択したバンク内のプログラム一覧、右側に選択したプログラムのメタデータ(名前・作者・コメントなど)を表示する3パネル構成です。
バンクの新規作成は「+」ボタンから名前を入力して行います。バンクの削除は一覧からバンクを選択して「-」ボタンを押しますが、これはバンクとその中身のプログラムをすべて完全に削除する操作で、元に戻すことはできません。バンク名の変更はRenameボタンから行えます。また「Show Files」ボタンを押すと、バンクファイルが保存されているフォルダがWindowsのエクスプローラー(またはMacのFinder)で開きます。バンクファイル名はすべて共通の形式に従い、バンク名で始まります。これらのファイルは、バックアップや他のユーザーとのプリセット共有に利用できます。
プログラムの選択は名前をクリックして行い、右側パネルの該当欄をクリックすることでメタデータを編集できます。複数のプログラムを同時に選択すれば、まとめて編集することも可能です。連続したプログラムはShiftキーを押しながら最初と最後のプログラムをクリックし、連続していないプログラムはCtrl(Macの場合はCommand)キーを押しながら個別にクリックして選択します。「Select All」ボタンで全選択もできます。
選択したプログラムに対しては、Copy(別バンクへコピー、コピー先のバンクをクリックして指定)、Move(Copyと同様の操作だが、元のバンクからは削除される)、Delete(専用のTrashバンクへ移動)の各操作が行えます。Copy・Moveのいずれも、複数のプログラムを同時に選択した状態でまとめて実行できます。Trashバンクに移した後は、そこから選択してCopyまたはMoveを行うことで復元できます。Trashバンクを選択した状態で「Empty Trash」ボタンを押すとTrashの中身が完全に削除され、こちらも元に戻すことはできません。
MIDIのバンクチェンジ / プログラムチェンジメッセージを使って、外部からリモートでバンクやプログラムを切り替えることができます。詳細な設定方法は7.2.4節・7.2.5節のMIDI設定をご参照ください。
ユーザーバンクはプレーンテキスト形式のファイルとして、以下の場所に保存されます。
Strum GSが保存するバンクファイルは「[バンク名].GS-2 Bank」という命名規則で保存され、そのバンクに含まれる全プログラムの情報が収められています。このBanksフォルダ全体、または個々のバンクファイルを外部メディアなどにコピーしておくことで、バックアップになります。フォルダへのアクセスは、Bank Managerの「Show Files」ボタンからも行えます。
バンクファイルはそのままコピーして他のユーザーに渡すだけで共有できます。受け取った側は、そのファイルをBanksフォルダに置くだけで自動的にStrum GS-2内で利用可能になります。なお、プログラム単体を書き出すことはできないため、特定のプログラムだけを共有したい場合は、新しいバンクを作成してそこに共有したいプログラムをコピーし、そのバンクファイルを渡す方法をとります。
工場出荷時のバンクファイルは、以下の場所に保存されています。
これらのファイルをユーザーのBanksフォルダにコピーすることで、工場出荷時のプリセットを復元できます。ただし、ユーザーのBanksフォルダ内に工場出荷時と同じ名前のバンクファイルがすでに存在する場合、そのファイルは工場出荷時のオリジナルファイルで上書きされてしまい、編集していたプログラムが失われます。復元前に該当するバンクをバックアップするか、別名に変更しておくことを推奨します。
参照元情報:AAS Strum GS-2 User Manual
https://www.applied-acoustics.com/strum-gs-2/manual/