Objeq Delay 2 - 6. ディレイ(Delay)

Objeq Delay 2 - 6. ディレイ(Delay)

Delayモジュールの操作子と、4種類のトポロジー(One-Tap / Two-Tap / Four-Tap / Split)の内部構成について説明します。

Delay module

操作子説明
Bypass switch:バイパススイッチDelayを処理信号の経路に入れたり外したりします。
Topology selector:トポロジーセレクターディレイの内部構成を選択します。
Time knob:タイムノブディレイタイムを1 msから8 sの範囲で設定します。
Sync switch:同期スイッチディレイタイムをホストのテンポに連動させます。第4章のSyncスイッチを参照してください。
Multiplier button:マルチプライヤーボタン現在のタイムマルチプライヤー値を表示し、タイムオプションパネルを開きます。
Grid button:グリッドボタンタイムオプションパネルを開きます。
Feedback knob:フィードバックノブフィードバック信号にかかるゲインを調整します。
Low Cut knob:ローカットノブフィードバック信号にかかるローカット(ハイパス)フィルターのカットオフ周波数を設定します。
High Cut knob:ハイカットノブフィードバック信号にかかるハイカット(ローパス)フィルターのカットオフ周波数を設定します。

6.1 概要

Delayモジュールは、4つの異なるトポロジーによる柔軟なエコー・時間系エフェクトを提供します。シンプルなステレオディレイから複雑なマルチタップ構成まで、各トポロジーがリズム的・空間的な処理にそれぞれ異なるアプローチを提供します。フィードバック経路には繰り返し(リピート)を整形するためのローカット・ハイカットフィルターがあり、ディレイタイムはホストのテンポに同期できます。


6.2 トポロジー

Objeq Delay 2のDelayモジュールには、複雑さや機能が異なる4つの構成があります。シンプルなディレイ、ステレオフィールドの操作、ビートの変形(ビートマングリング)、クラスタリングなど、さまざまなクリエイティブなディレイの用途に応じて選択できます。


6.2.1 ワンタップ(One-Tap)

One-Tapトポロジーは最もシンプルな構成です。ステレオ情報を保ったまま、手早く目的を果たします。

次の図は、One-Tapトポロジーの内部構成を示しています。

One-Tap topology


6.2.2 ツータップ(Two-Tap)

Delay module Two-Tap

操作子説明
Width knob:ワイズノブディレイ信号をステレオ音像内に配置し、リピートが左右交互に鳴るようにします。
Mode switch:モードスイッチゲインモードとサイコアコースティックモードを切り替えます。

Two-Tapトポロジーは、同じTimeパラメーターで制御される2つのディレイステージを備えています。Widthパラメーターは、各タップのステージ出力をステレオフィールドに広げます。下図のように、このパラメーターは2つのパンモジュールを駆動し、パンモジュールは2つのモードで動作します。

通常のパンポットを模した「ゲインモード」と、ディレイとフィルターを使って理想化された頭部モデルにおける到達時間差やフィルタリング特性をシミュレートする「サイコアコースティックモード」です。

次の図は、Two-Tapトポロジーの内部構成を示しています。

Two-Tap topology


6.2.3 フォータップ(Four-Tap)

Delay module Four-Tap

操作子説明
Feedback Taps switches:フィードバックタップスイッチ各フィードバックタップのオン / オフを切り替えます。
Spacing knob:スペーシングノブタップ2〜4のディレイタイムを短く(左へ)または長く(右へ)します。中央ではすべてのタップが同じディレイタイムになります。
Playback Taps switches:プレイバックタップスイッチ各プレイバックタップのオン / オフを切り替えます。
Pan knobs:パンノブ各プレイバックタップをステレオ音像内に配置します。
Pan Mode switch:パンモードスイッチゲインモードとサイコアコースティックモードを切り替えます。

Four-Tapトポロジーは4つのディレイステージを備えています。すべてTimeパラメーターで制御されますが、タップ2〜4はSpacingパラメーターによって個別に変化します。

Spacingパラメーターは、タップ2〜4のディレイタイムをタップ1を基準に調整します。中央では、4つのタップすべてがTimeパラメーターで設定した同じディレイタイムになります。Spacingを右に回すとディレイタイムが段階的に長くなり、左に回すと短くなります。

スペーシングは各タップに比例的に適用されます。タップ2にはスペーシング量の10%、タップ3には20%、タップ4には40%が適用されます。これにより、タップ1が基本のTime値に固定されたまま、タップ間で広がったり縮んだりするリズムパターンが生まれます。

各ステージの出力をタップすることで、Panパラメーターによりそれぞれの信号をステレオ音像内に個別に配置できます。

次の図は、Four-Tapトポロジーの内部構成を示しています。

Four-Tap topology


6.2.4 スプリット(Split)

Delay module Split

操作子説明
First knob:ファーストノブ第1ステージのディレイタイムを設定し、エコーが始まるまでの最初のプリディレイを制御します。
Echoes knob:エコーズノブ第2ステージのディレイタイムを設定し、連続するリピートの間隔を制御します。

Splitトポロジーは、それぞれ独立したタイムパラメーターを持つ、2つの直列接続されたディレイステージを備えています。Firstディレイは最初のプリディレイ(最初のエコーが聞こえるまでの時間)を設定し、Echoesディレイはそれ以降のリピートの間隔を制御します。このように分離されているため、長い初期ディレイの後に細かいエコーが続く効果や、短いスラップバックから間隔の広いリピートへとつながる効果などを作れます。

下図のように、フィードバックループはEchoesステージのみを囲んでいます。そのためFirstディレイは1回限りのプリディレイとして働き、Echoesステージが繰り返しパターンを生成します。

次の図は、Splitトポロジーの内部構成を示しています。

Split topology


参照元情報:AAS Objeq Delay 2 Manual § Delay
https://www.applied-acoustics.com/objeq-delay-2/manual/b-delay/